<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 秋興八首 七>
<Format: 七言律詩>
<Year: 1965>
<BookName: 唐詩選　下>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 秋興四首（しうきょうししゅ）　四>
<BookPage: 129>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
昆明池水漢時功，
武帝旌旗在眼中。
織女機絲虛月夜，
石鯨鱗甲動秋風。
波漂菰米沈雲黑，
露冷蓮房墜粉紅。
關塞極天唯鳥道，
江湖滿地一漁翁。
<End Poem>
<Translation>
長安の昆明池は漢代の大工事である。そこで軍郷をうかべ水戦を練習させられた武帝の旗さしものの搖れなびくのが、さながら目に見えるようだ。しかし今はどうだ。池のほとりに立つたなばた姫の像は、はたおりを手にしたまま、おとずれる人もないので、夜ごと夜ごとの月かげのみむなしくぶえわたる。そして石造の鯨ぱ吹きつのる秋風にゴーッとふろごやひれがふるい動く。
まこもの實が波にただようて、沈んでゆく雲のようなすがたで黒く濁っているだろう。そうかと思うと、とるものもない蓮、蓮、蓮、ふくらんだ蓮の實がひいやりと冷たい露に濡れて、紅白粉のように花びらがとぼれ散っているだろう。
ありありと目にうかぶのは、見棄てられたさびしい大都長安の光景!わたしはいつになったら、ふたたびそこへ行くことができるだろうか。東から北にかけて瞿唐關・鬼門關、西には石門關・鐵山關、南には建陽關とたてまわされている、この邊鄙な關所の町、古いとりでの町に來て、はるか都を眺めやると、天にそそりたつけわしい山々の彼方には、ただ鳥のかよい路しか通じていないのだ。わたしの流れてゆくさきは、どこまで行っても水郷、果てしのない水郷だ。そこをさすらうたったひとりぼっちの漁翁、いさなとりのおきななんだ、わたしは。
<End Translation>
<Formatted Translation>
長安の昆明池は漢代の大工事である。
そこで軍郷をうかべ水戦を練習させられた武帝の旗さしものの搖れなびくのが、さながら目に見えるようだ。
しかし今はどうだ。池のほとりに立つたなばた姫の像は、はたおりを手にしたまま、おとずれる人もないので、夜ごと夜ごとの月かげのみむなしくぶえわたる。
そして石造の鯨ぱ吹きつのる秋風にゴーッとふろごやひれがふるい動く。
まこもの實が波にただようて、沈んでゆく雲のようなすがたで黒く濁っているだろう。
そうかと思うと、とるものもない蓮、蓮、蓮、ふくらんだ蓮の實がひいやりと冷たい露に濡れて、紅白粉のように花びらがとぼれ散っているだろう。
ありありと目にうかぶのは、見棄てられたさびしい大都長安の光景!わたしはいつになったら、ふたたびそこへ行くことができるだろうか。東から北にかけて瞿唐關・鬼門關、西には石門關・鐵山關、南には建陽關とたてまわされている、この邊鄙な關所の町、古いとりでの町に來て、はるか都を眺めやると、天にそそりたつけわしい山々の彼方には、ただ鳥のかよい路しか通じていないのだ。
わたしの流れてゆくさきは、どこまで行っても水郷、果てしのない水郷だ。そこをさすらうたったひとりぼっちの漁翁、いさなとりのおきななんだ、わたしは。
<End Formatted Translation>